記事投稿日: 2026年1月27日(火)
最終更新日: 2026年1月27日(火)
山崎ナオコーラの『人のセックスを笑うな』を読みました。 2004年に文藝賞を受賞してデビュー作となった作品とのことです。 久しぶりにちゃんと小説を読んだのですが、 「やっぱり小説っておもしろいな」と実感できました。 感想を記録として残しておきます。
下記リンクが公式サイトです。
河出書房新社 - 人のセックスを笑うな本作品は、美術の専門学校に通う19歳の主人公・磯貝と、 その学校で講師をやっている39歳のユリとの恋愛を描いた小説です。 主人公の視点を通してリアルな恋愛が淡々と描かれていて、 一つの人生を体験できたような感覚があります。
磯貝とユリの関係性は世間的に歪んでいるわけですが、 本作品ではそこを主題にしているわけでなく、 あくまで磯貝とユリの関係を一つの恋愛の形として、その始まりから終わりまでを語っています。
解説でも説明されていますが、 本作品では主人公が何か大きな葛藤を抱えていてそれを乗り越えるところを描いているわけでもなく、 作品全体を通して恋愛についてのテーマに対して答えを示そうとしているわけでもなく、 ただひたすらに二人の人間のリアルな恋愛を描こうとしていると思います。 そして、ハッピーエンドやバッドエンドなどの明確な終わり方をするわけではないところや、 聖人のような良い人や地獄のような嫌な人が出てくるわけでもないところもリアルさがあります(友人の堂本はかなりいい奴です)。
リアルさがあればあるほどおもしろいということではないですが、 フィクションの中にリアルさを詰め込むというのはとても難しいことで、 そもそもやろうとしてできることではないと思います。 フィクションだけどもしそういう世界があったらこういうことが起きるとか、 人間はこういう考えをしてこういう行動をとるとかを具体的に描けるのかどうかが作品を作る上での一つ重要なところになって、おもしろさに繋がると思っています。
主人公の心の動きやユリの言動などがフィクションでありながらリアルさも併せ持っているところが本作品のおもしろさなのかと思いました。 良い作品でした。
今回は山崎ナオコーラの『人のセックスを笑うな』を読みました。 久しぶりに小説を読んでとても楽しめたので良かったです。 小説に限らずですが本はたくさん読んでいきたいですね。 それでは、また。
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